薪ストーブキャンプを楽しむ為の必須ポイント!

夏が短い北海道では、キャンプ場のオンシーズンが他の地域と比べると比較的短く、多くは6月〜9月といった印象です。

ですが…中にはGWから、更に、まだまだ数は少ないものの通年営業のキャンプ場も増えつつあります。

桜の花咲くGWに、味覚の秋、そして目指すは、雪中キャンプ!といった具合に、テント泊のオールシーズン化を実現してくれる夢のアイテム「薪ストーブ」の導入を検討されているキャンパーも多いのではないでしょうか?…

ということで、今回は、寒さ対策の最強ギア「薪ストーブ」の購入時、使用時のポイントを自身の経験をもとにご紹介します。

【導入編】薪ストーブ選びの5つのポイント

  1. サイズ(大前提は、運べる大きさであること)
  2. 形状(ストーブそのものの型と煙突位置)
  3. 材質(鉄 or ステンレス?)
  4. 煙突(太さ & 長さ)
  5. 色(最近は彩色豊かなものも!)


①サイズ(大前提は、運べる大きさであること)

当たり前のことですが、持ち運べなければ使えません! この初歩的な問題が、我が家にとって最大の課題でした。

何せ、我が家の愛車はセダン。他のキャンパーを見て一目惚れした薪ストーブですが、どう考えても積み込めるイメージが湧かず、一旦は断念しました。

が、やはり諦め切れなく、小さな薪ストーブが無いかwebで検索することに…。すると、ありました! 奥行き50センチ以下のミニ薪ストーブ。

夢の実現に向け一気に期待が膨らみ、即購入の勢いでしたが、直前になり、ふと、「待てよ!? 煙突を積むスペースはあるのか?」既の所で思い留まった後は、トランクルームのサイズをしっかり測り、改めてweb検索開始です。

執念が実り辿り着いたのが、新保製作所の「角型3面窓付薪ストーブ“FIRE SIDE”」でした。必要な数の煙突が燃焼室に収納され、もうこれ以上はムリ! と思うほど愛車のトランクルームにもピッタリとフィットしています。

トランク奥の黒いバッグが薪ストーブです

前置きが長くなりましたが、薪ストーブのサイズ選びの際は、煙突も視野に入れて検討しましょう。省スペース化を考えるなら煙突が中に収まるものがオススメです。

加えて考えるなら、薪のサイズとの兼ね合いでしょうか? 細かな検証はしていませんが、ホームセンター等で購入出来る束売りの一般的な薪は、およそ40センチです。奥行きの短いコンパクトな薪ストーブの場合、そのままでは長過ぎて入らないことも懸念されます。

②形状(ストーブそのものの型と煙突位置)

シンプルな角型に、タマゴ型、時計型など、幾つかの種類があり、更に炎が見える窓が有るもの無いものに分かれます。どれを選ぶかはお好み次第。わたしは前述の理由から、角型を選択しました。また、多少価格は上がりますが、揺らめく炎を見て癒される効果を期待して、窓付きを選んでいます。

煙突位置は、前もって考えなければいけません。所有しているテントにどのように設置するかで、縦(垂直)か横(水平)かが決まります。

垂直に煙突を伸ばすスタイルの場合、多くは煙突を幕外に出す為に穴を開ける必要があります。わたしは、幕に穴を開けることに抵抗があり、横引きすることにしました。

③材質(鉄 or ステンレス?)

それぞれの特徴を簡潔に説明すると、鉄製はステンレス製と比較すると温かく安価、一方のステンレス製は錆に強く耐久性に優れていること。どちらにも、メリット、デメリットがありますので、自身のキャンプスタイルに合わせて選択すると良いでしょう。

④煙突(太さ & 長さ)

新保製作所の薪ストーブ用煙突には、一般的な106㎜の太さのものと、アウトドア用の80㎜のものが用意されています。

径が細くなることで燃焼効率が下がる為、温かさの面で影響があるかも知れませんが、薪の節約と持ち運びを考えるとむしろ好都合と考え、わたしは迷わず後者を選びました!

最近は、更に進化したマトリョーシカ型のアウトドア用煙突もラインナップに加わっています。更に省スペース化が実現された魅力的な商品ですので、これから購入予定の方は、ご検討下さい。

横引き時の煙突で重要なのが、縦と横の比率で、縦の長さ2に対して横の長さが1になるように設置します。わたしの場合、煙突3本分を横引きしていますので、縦に連ねる煙突は6本。合計9本の煙突が必要な計算となります。

手前にあるもの一式が薪ストーブバッグに収まります

⑤色(最近は彩色豊かなものも!)

わたしが購入した頃は、選択肢が限られていましたが、最近は同じ型の薪ストーブでも色んな色のバリエーションがあり、中には迷彩色のものまで用意されています。

【実践編】設置・使用時に注意すべき3つのポイント

  1. 薪の調達(現地調達 or 持ち込み?)
  2. スタート時に必要なひと手間(川砂を用意 & 試し焚き)
  3. 火事・一酸化炭素中毒を防ぐ安全設置対策

①薪の調達(現地調達 or 持ち込み?)

我が家の場合、一泊のキャンプで焚く平均的な薪の量は、3〜4束。車載可能な量は、頑張っても2束の為、事前準備として、キャンプ場の管理棟で販売されているかどうかの確認が重要です。
キャンプ場で購入出来無い場合、次の手として、キャンプ場近くのホームセンターを調べるようにしています。

ちなみに、中には、薪や廃材を無料提供している有難いキャンプ場もありますよ!

ファミリーパーク追分オートキャンプ場

②スタート時に必要なひと手間(川砂を用意 & 試し焚き)

燃焼室内の底面を傷めない様に、川砂を敷き詰めます。2回目以降は、燃焼後の灰をそのまま残す為、不要です。ちなみに、我が家は撤収の際冷め切るまで待つ余裕が無く、燃焼室内を一掃してしまうので、毎回準備しています。購入したばかりの薪ストーブをそのまま使用すると、錆止めの塗料が焼ける臭いが充満します。これを避ける為、使用開始前の試し焚きをしなければいけません。

③火事・一酸化炭素中毒を防ぐ安全設置対策

対策1)薪ストーブの設置:地面を焦がさない様、高さを設ける

 新保製作所薪ストーブには、オプションで長い脚が用意されていますが、わたしは寒い中でのネジ止め作業に不安があり、薪ストーブキャンパー御用達の “ユニフレーム フィールドラック” の上に設置しています。

 ちなみに・・・雪中キャンプの際は、熱で地面の雪が融け薪ストーブが傾く危険性があるので、予め出来るだけ雪除け行い、フィールドラックの脚に板を敷く等の対策が必要です。

対策2)煙突の設置:倒れないよう、しっかりと設置

 3本のガイドロープで固定するのが一般的な様ですが、こちらも先人のアイディアを拝借し、万一に備えガイドロープが無くても自立するように “スノーピーク パイルドライバー” を沿えています。

 更に、横引きの場合、最も重要なのが水平に設置すること。横に延ばした煙突が僅かでも下に下がると、煙が逆流して危険です。

対策3)幕除け

 薪ストーブキャンパーが、それぞれに工夫を凝らして設置しています。立派な完成品も販売されていますが、我が家の大きな課題が車への積載スペースなので、極力省スペースで収まる様に試行錯誤を繰り返しています。(今だ模索中)

注意
テント内での薪ストーブ使用は、自己責任の範囲で! 一酸化炭素警報器は必需品です。